今回は福島県会津若松市にある東山温泉の「くつろぎ宿 新滝」さんに宿泊させていただきました。JR磐越西線の会津若松駅からバスで15分程のところにありますので車がなくても困りません。なんといってもお料理が美味しく、温泉も姉妹館と合わせてたくさんのお風呂を楽しむことができました。おまけにお酒飲み放題のラウンジまで付いています。お部屋も改装されており、きれいです。大人1人17000円程の宿泊費でしたが2万円台のお宿に全然引けを取らないコスパ最強のお宿でした。
非常に個人的な総評です。訪問は2024年9月です。
総合 ★★★★ 立地 ★★★★
お部屋 ★★★★ お風呂 ★★★★
夕食 ★★★★ 朝食 ★★★★
清潔感 ★★★★ コスパ ★★★★★
接客 ★★★★ 施設 ★★★★★
アクセス
鉄道の最寄り駅はJR磐越西線、只見線の会津若松駅です。東京や仙台方面からは東北新幹線で郡山駅に行き、郡山駅からは磐越西線で66分ほどで会津和歌山駅です。会津若松駅からは周遊バスで15分程で東山温泉駅に着きます。東山温泉駅からは徒歩3分ほどで看板に従って歩けば旅館に到着です。
車で訪問する場合、無料駐車場があります。
お部屋
お部屋の種類がたくさんありどれにしようか迷ってしまいますが、大きく分類すると、温泉の半露天風呂付きの特別室6部屋とそれ以外に分けられます。特別室は専用ラウンジがあり、別格感があります。今回はせっかく青春18きっぷで節約の旅だったので、特別室に泊まっては元も子もないという気持ちがあったのとそもそも特別室は我々レベルでは手が出なかったので、特別室ではなく別館の和モダンツインシャワー付き(39平米)のお部屋に宿泊しました。
別館のお部屋は2023年2月にオープンしたばかりの新しいお部屋で、清潔感があります。二人で過ごす分には非常に広く、ゆったりとしたお部屋でした。
同じくらいのクラスのお部屋でバス付のお部屋とシャワーのみのお部屋の2種類があったのですが、旅館自体は歴史のある旅館だったのと水回りの写真があまり掲載されていなかったため、なんとなくきれいじゃないのではないかと疑ってしまっておりましたが、非常にきれいなシャワールームがついていました。シャワーとトイレが別なのも嬉しいですね。今回はバス無しのシャワーだけのお部屋でしたが、新瀧さんと姉妹館の千代滝さんでたくさんの温泉のお風呂に入ることができるため、部屋にバスがついている必要はないと感じました。
お茶菓子は2種類あり、塩大福と花豆でした。どちらもとても美味しく、大福好きの母は喜んでいました。また部屋にはお水やお茶を淹れるセットが置いてありました。冷蔵庫もあります。
館内施設
お酒も飲めるラウンジ
特別室に泊まっていなくても、ライブラリーラウンジでお酒やソフトドリンク、お菓子がいただけます。15:00-22:00の間はお酒も飲めます。
営業時間:15:00-22:00(お酒あり)、7:00-11:00
お酒は数種類あり、日本酒、梅酒、米焼酎をいただくことができます。梅酒好きの我々親子は感激です。そして、甘酒もありました。後で写真を見て気づいたのですが、甘酒は大和川酒造という喜多方にある酒造さんが製造されているもので、次の日に我々親子が酒蔵見学をさせていただいたところの甘酒でした。
また、お水、りんごジュース、アイスコーヒー、ルイボスティー、ホットコーヒー、お湯と紅茶などソフトドリンクも充実していました。お菓子もあり、おかき、あずきチョコ、きなこチョコがありました。あずきチョコときなこチョコは初めて食べましたが、美味しかったです。ラウンジのドリンクやお菓子を精一杯楽しみたいという思いと食べ過ぎると夕食が食べられなくなるかもしれないという葛藤を感じます。
卓球台(無料)
温泉旅館と言えば卓球ですね。(といいつつわたくし、温泉旅館で卓球をやったことがありません。)新瀧さんでは、卓球台を30分無料で使うことができます。
使用可能時間:15:00-22:00、7:30-11:00
卓球台は1台しかありませんが、予約制なので空いている時間もありました。結局今回も卓球をしている時間がなくて残念でしたが、温泉旅館気分を味わいたい方はぜひ使用してみてください。
館内売店「はいからさん」
お土産屋さんもあります。会津の陶器、絵ろうそく、地酒、赤べこグッズなど会津ならではお土産が購入できます。
営業時間:7:00-21:30
その他サービス(24時間いただけるお水、竹久夢二ギャラリー事前清算サービス)
ラウンジが閉まった後でも給水器は使えました。また、大正浪漫を代表する叙情詩人画家の竹久夢二の作品展示もあります。その他、事前清算サービスなど便利なサービスもあります。
お風呂
たくさんの源泉かけ流しの温泉を楽しむことができます。新滝さんの大浴場はすべて1階にありますが、姉妹館の千代滝さんのお風呂も湯めぐりすることが可能で、最上階の屋上露天風呂も楽しむことができます。泉質、効能は以下の通りです。
泉質:ナトリウム・カルシウム-硫酸園・塩化物線
効能:慢性皮膚炎、慢性婦人病、動脈硬化症、神経痛など
それぞれのお風呂の特徴をご紹介します。
わたりの湯(男女入れ替えなし)
男性は内湯と露天風呂、女性は内湯と半露天風呂がついています。男女入れ替え制ではないため、お風呂に入れる時間はいつでも入れます。我々は到着してすぐに入りました。
時間:15:00-24:15、5:15-11:00
猿の湯(男女入れ替えなし)
内湯と露天風呂があります。1300年前に東山温泉では猿が群れて入浴していたそうで、猿の湯という名前らしいです。こちらも男女入れ替え制ではないため、お風呂に入れる時間はいつでも入れます。夕食後と翌朝の2回入りました。微妙に朝の開始時間がわたりの湯より遅いことにご注意ください。朝の5時30分に入ったときは誰もいなかったので貸切状態でラッキーでした。
時間:15:00-24:15、5:30-11:00
千年の湯(男女入れ替え制、一時貸切風呂、シャワー無し)
急な階段を27段下った地下に「千年の湯露天風呂」と「千年の湯岩風呂」に分かれているそうです。貸切利用したい祭は事前に電話連絡または当日フロントに連絡してください。シャワーとカラン、シャンプー、リンスはないそうなので注意です。我々は入っていません。
時間:(女性)15:00-18:50、(貸切)19:00-23:55、(男性)5:30-11:00
【千代滝】遊月の湯(最上階の展望露天風呂、男女入れ替えなし)←オススメ
姉妹間の千代滝さんに行くのは新滝さんから徒歩4分歩かないといけないためちょっと遠く感じました。母が結構面倒そうだったので、お風呂には入らなかったのですが、朝に東山温泉街を散歩したときに寄ってみました。そのときに脱衣所までは入ったのですが、そこからちらっと見えた最上階からの景色がすごく良かったです。会津の城下町を一望できますので、とてもおすすめです。我々のように面倒くさがらずにぜひ入ってください。我々は入らなかったことを今も後悔しています。
湯めぐり時間:15:00-22:00、5:30-10:00
【千代滝】ふもとの湯
こちらも姉妹館の千代滝さんのお風呂です。2017年に新設された半露天風呂です。こちらも入っていませんが、千代滝さん自体が東山温泉街では高い場所に位置しており、下の方の階でも東山温泉街を一望できます。
湯めぐり時間:15:00-22:00、5:30-10:00
夕食
地元の特産物をふんだんに使用した会席料理
「ダイニング會-KAI-~米どころ、酒どころ~」もしくは「ダイニング花まつり」のどちらかの会場で会津の郷土料理を中心とした会席料理をいただくことができます。プランによっては部屋食選択もできます。
ホテルに到着したのが17時30分頃で遅かったため、夕食は18時30分スタート一択でした。当日のメニューはこちらです。プランはさくら刺し追加プランです。野菜をこれでもかというくらい食べられますし、馬刺しや国産牛の陶板焼きといったお肉もいただけます。満腹すぎて食べられないけれど美味しいから食べたいと思う贅沢な悩みを感じるメニューでした。
今回はレストラン會でのお食事で、地酒がたくさん置いてある入り口を過ぎると2人用のカウンターに案内していただきました。食前酒は日本酒でした。我々は日本酒の美味しさのわからない残念な親子なので、飲めませんでした。そして残念なむすめは写真を撮るのを忘れてしまいました。たぶん右の写真の右側にあります。
そしてお待ちかねの前菜です。前菜から品数が多く、夏野菜のキッシュ、じゃがいもの味噌和え、会津高田梅漬け、クリームチーズ味噌漬け、枝豆、烏賊三升漬け、うるい(山菜)醤油漬けでした。どれも美味しくてこれからのお料理に期待しかありません。小鉢もあり、スモークサーモンのいくら掛けでした。
お次はお造りです。普通のプランは湯葉と馬刺しなのですが、さくら刺し追加プランの場合はお作りは馬刺しの代わりにホタテになっていました。お造りで湯葉や馬刺しが出るのは珍しいですね。さくら刺しはにんにくと味噌をお醤油に混ぜていただきます。とっても美味しかったです。
お次は旬の生野菜をディップでいただきます。夏季は会津で栽培されたアスパラガスを出していただけます。すごく大きなアスパラガスでした。ディップは優しいお味で、個人的にはもう少しパンチが効いている方が好みです。お次は愛知の郷土料理こづゆです。会津は陸の盆地にあるため、海産物は干物が中心だったらしく、ホタテの貝柱で出汁を取り、里芋やにんじんを煮込んだ汁物です。こちらも野菜をたくさん食べられました。そして会津麦もち麦の炊き合わせです。先に陶板焼きを食べていたのですが、この辺りにはもうお腹いっぱいでした。
肉大好き親子の我々としては一番楽しみにしていた国産牛の陶板焼きです。とっても柔らかいお肉で非常にお美味しかったです。
そしてお次はサーモンの二年味噌焼きです。ちょっと甘めの味噌がかなり美味しかったです。母はこのころには満腹すぎてとても悔しそうに、サーモンは残していました。そしてここにきて豚汁です。こちらも優しいお味が本当に美味しかったです。この頃にはむすめも満腹で、親子で泣く泣く少し残してしまいました。
ご飯は会津さんコシヒカリで、白米か枝豆とトウモロコシの混ぜご飯が選べました。どちらか選ぶ際に選べなかった我々。苦し紛れに「ハーフ&ハーフで・・・」と言ってしまったのですが、快く受け入れていただけました。どちらも食べられて幸せでした。炊き方も我々好みでした。ごはんとお味噌汁はお代わり自由です。お代わりできるような余裕はなかったですが。。。お漬物はいぶりがっこ、白菜漬け、セロリでどれも美味しかったです。
最後にデザートです。自家製みずようかん、メロン、りんごゼリーでした。満腹で歩けないほどでしたが、デザートは別腹です。あっさりと食べられるデザートで最後まで美味しくいただきました。
奇をてらったものというよりは食べたことがあるものや地元で普段食べられているようなメニューが多い印象でしたが、それぞれのメニューが一つ一つ丁寧に作られていて本当に美味しく、もっと食べたいと思えるものばかりで、大満足でした。量は女性にはかなり多いのではないかと思いますので、しっかりお腹を空かせて望んでください。
朝食
地元料理がたくさん並ぶハイクオリティなビュッフェスタイル
朝ごはんはたくさんの品数でしかも美味しいビュッフェでした。ここでも会津ならではのお料理をいただくことができます。急ぎすぎて写真がブレブレなのと、もっとメニューがあったはずなのですが、撮り忘れてます。申し訳ございません。
焼きたてのだし巻き玉子、温泉卵、お餅が温かい状態でおいてあります。お餅はあんこだけでなくずんだ餅もあります。東北に来たというのがない実感できていいですよね。
そして人気の牛筋カレーなどもあります。食べたかったです!!その他、キーマカレーやハヤシハンバーグなどもありました。
ご飯はもちろん、会津産コシヒカリです。白米だけでなく、玄米、おかゆもありました。ご飯のお供もありすぎるくらいあります。福島の郷土料理、いか人参はぜひ召し上がってみてください。
ご飯以外にもパン、お蕎麦などもあります。お蕎麦は後から写真を見返してあったことに気付き、不覚でした。ところてん、茶碗蒸しもあったようです。むすめはこの一角を見過ごしていました。
サラダやお豆腐もあり、我が家の野菜不足は一気に解消されました。
お味噌汁や焼き鮭、ウインナー、ベーコンなどの定番メニューもあります。玉こんにゃくもありました。前日にサーモンの味噌焼きを少ししか食べられなくて悔しがっていた母は鮭を取っていましたが、味噌焼きではなかったため、余計に悔しさが増したそうです(笑)
グラタンやスクランブルエッグ、コーンスープ、ビシソワーズなど、洋食もラインナップが豊富でした。訪問した時が暑い夏だったため、冷たいビシソワーズがめちゃめちゃ美味しかったです。
デザートもすごい種類があり、デザートを食べる頃には胃薬の効果も切れてしまい、お腹いっぱいでした。フレンチトーストを食べられなかったのが今でも悔しいです。クレームブリュレがすごくおいしかったです。
さすが福島でヨーグルトのジャムに白桃ソースがありました。白桃がゴロゴロ入っていてめちゃめちゃオススメです!結構いただきましたが、母はこれをもっと食べれば良かったと反省会を開いていました。
飲み物はコーヒーや紅茶はもちろん、ジュースやスムージーがありました。意識低い系のむすめは飲みませんでしたが、母はスムージーを飲んでおり、すごく健康に良さそうでした。
東山温泉お散歩
どこか懐かしい東山温泉の街並み
東山温泉は今から約1300年前に名僧・行基によって発見されたと言われています。大正ロマンを代表する竹久夢二や詩人の与謝野晶子もよく訪れていたらしく、石碑が残っていました。
懐かしい感じの射的屋さんが新滝さんの目の前にあります。東山温泉は会津若松駅からバスで15分程で行けますが、豊かな自然が残る歴史ある温泉地という感じがとても良かったです。
姉妹館千代滝への道のり
新滝さんから姉妹館の千代滝さんに行くには残念坂を上って案内に従って進みます。残念な坂という訳ではもちろんありません。温泉を楽しんだお客さんが帰る際に足取りが重くなり、残念ということから残念坂だそうです。徒歩4分は少し遠いなと思いましたが、おかげで新滝さんでは見られない屋上からの景色を見ることができます。お部屋の鍵を持って行ってキーホルダーをかざすと入れます。
珍道中エピソード
りんごジュースと梅酒の違いがわからず、梅酒をがぶ飲みする母
旅館に着いてすぐ、ラウンジに飲み物をいただきに伺いました。母むすめ共にリンゴジュースと梅酒が飲みたかったので、むすめがりんごジュース、母が梅酒を2杯ずつ入れました。先に梅酒を飲み、りんごジュースを飲んでいた母が真剣な顔で「どうしよう。梅酒とりんごジュースの味の違いが分からない」と言い出しました。間違えて梅酒を飲んでいる可能性もあるのですが、むすめはまだ1杯目のりんごジュースを飲んでおり分かりません。そこで「りんごジュースはちょっと酸味があるりんごジュースだよ。」とりんごジュースの特徴だけ教えたのですが、なぜか今飲んでいるのがりんごジュースと納得したようですごい勢いで飲んでいました。そのうちむすめが2杯目にさしかかり、驚愕の事実が判明しました。むすめの2杯目もりんごジュースでした。母は梅酒をりんごジュースと思い込み、梅酒をがぶ飲みして酔っ払ってました。後から来たのは母で自分が梅酒を置いたはずなのに2杯とも自分で飲み干した母でした。
鮭の味噌焼きを食べられなかったことを後悔しすぎて後日リベンジした母
とても美味しかった夕食ですが、最後まで食べきれず悲嘆に暮れる母。特に鮭の味噌焼きを一口くらいしか食べられなかったのがショックが大きかったようです。デザート前に「食べきれなければ部屋にお持ち帰りできますよ。」と言っていただき、鮭を持って帰れると思って喜んでいたのですが、持って帰れるのはもちろんデザートでした(笑)「デザートくらい食べられます!」と返答してました。後日、母は恨みがましく鮭のみそ焼きを買ってきていましたが、新瀧さんのような甘めの味噌ではなかったらしく、さらに後悔の気持ちが膨れ上がっていました。
朝食ビュッフェで真剣に謎発言をする母
ビュッフェは戦場だと思っている典型的な関西人の母。序盤からすごい勢いでお料理を取ってきていました。奥が母が取ってきたお料理です。これ以外にもいろいろ取ってきた後、おもむろに「ここからは好きなものを取ってくるわ」宣言をしていました。これまで取ってきていたのは何?と困惑するむすめでした。